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社会教育 > 青梅市立美術館 青梅市立小島善太郎美術館 > 美術館だより > 美術館だより2011年6月13日号「2011青梅アート・ジャム開催」

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更新日:2011年6月13日

美術館だより2011年6月13日号「2011青梅アート・ジャム開催」

2011青梅アート・ジャム開催中です 

2011青梅アート・ジャム看板

現在、青梅市立美術館市民ギャラリーで、2011青梅アート・ジャムが開催中です。 

青梅・アートジャムは、青梅市在住の作家が中心となって、市内各所で地域交流の場を築く美術の催しです。2007年から毎年開催されていて、今年で5回目。青梅市立美術館は2008年の第2回展より会場となっています。青梅アート・ジャムの合言葉は「アートがこの地に出来ること」で、自然豊かな青梅・御岳エリアを美術で盛り上げていこうと、展覧会やワークショップなど多様なイベントを開催しています。

 

今回は特にワークショップに力を入れていて、各地で作家直々による実技講座が行われています。しかし、展覧会のほうもそれに負けないくらい、充実した内容となっています。ここでは、青梅市立美術館で展示されている作品を中心に見どころをご案内します。

 

入り口の装飾

布

入り口前には、染織の布で不思議な装飾がされています。これは後に紹介するソムヨット氏によるもので、まるで森のようにも見えます。

会場の様子1

会場の様子2

アート・ジャムの「ジャム」には、「ぎっしり詰まった」という意味が込められています。会場はその名のとおり、油彩画、日本画、版画、木彫、染織、書、陶芸からインスタレーションまで、さまざまなジャンルの作品がぎっしり詰まり混ぜ合わさって、さながら芸術のごった煮の様相を見せています。

ソムヨット氏の染織

タイから来日した、ソムヨット・スーパーポーンヘミン氏の染織のパッチワークです。これらの布は、植物染料で色づけされた糸を、一本一本織り合わせてつくられたものです。近づいて見てみると丁寧な手作業の様子がうかがえ、とてもきれいな仕上がりとなっています。

タイの匠の技が感じられる逸品です。

シャンデリア

ソムヨット氏の染織は、会場の天井にも吊り下げられています。七夕の飾りのようにも、また吹流しのようにも見えます。

会場の中でもひときわ目を引く不思議な布の装飾を、ぜひご覧ください。

伊藤光治郎《祈りの形》

伊藤光治郎《祈りの形》

伊藤氏の木彫作品です。顔料で描いた板絵を木彫りでくるんでいます。膝をつき両手を組んで祈る姿には、神々しい印象を受けます。今回の青梅アート・ジャムのテーマである「森から響く祈りと暮らし」を象徴するかのようなイメージです。

また、この黒い木は香木で、近づいてみると甘いにおいがします。視覚だけでなく、嗅覚でも楽しめる作品になっています。

鈴木寿一《White Works 2011》

鈴木寿一《White Works 2011》 

鈴木寿一氏の陶芸作品です。紙の折鶴の質感を、硬い陶器で見事に表現しています。折り返しやめくれ具合といい、あたかも本物の紙でできているのではないかと思わず錯覚してしまうほどの技術です。

千羽鶴などからもわかるように、折鶴はしばしば祈りを体現するものです。真っ白な陶器で表現される祈りの形をご覧ください。

《夏~舞って福きたれ》

長倉洋一《夏~舞って福きたれ》

長倉氏の日本画です。獅子舞のおどけた表情を、素朴なタッチで描写しています。

長倉氏は他に、森の中で雅楽の楽器を演奏する姿を描いた作品も展示されています。それら二つを同時に眺めると、まるで獅子舞が楽器の奏でる音色にあわせて舞っているようにも見えて、とても面白いので、ぜひご覧ください。

鈴木ひろみ《June》

鈴木ひろみ《June》

 鈴木ひろみ氏の木版画です。田園には植えたばかりの小さな稲が見えます。タイトルの「June」は英語で6月のことで、まさに今の時期の風景を、独特の色彩で表現しています。

ちなみにこの作品の隣には、《May》(5月)という版画も展示されています。タイトルのとおり、こちらではまだ田植えはされておらず、新緑の美しい風景が描かれています。1ヶ月前のことを思い出しながら、両方の作品をあわせてお楽しみください。

児玉そよぎ《Anothe blue 2》

児玉そよぎ《liberte》

児玉氏のメゾチントです。タイトルの「liberte」とは「自由」という意味で、水のような不定形の物体が自由に浮遊する一瞬の様子をとらえたようにも見えます。どのような見方をするかはまさに「自由」で、この他にも、同じくメゾチントによる《Another blue》という作品も数点展示されています。

メゾチントとは銅版画の一つで、明暗の表現に優れています。一連の作品は、まるでモノクロ写真のように緻密な描写が楽しめます。また児玉氏は、淡い水墨による作品も展示してあります。メゾチントのインクと墨によるモノクロ表現の違いも、あわせてご覧ください。

塚本暁宣《Untitled II》

塚本暁宣《Untitled II》

塚本氏のシルクスクリーンです。無数に引かれた縦線が、とてもリズミカルです。版を何回も刷り重ねたため、画面はとてもでこぼこしています。その起伏を目で追っているうちに、どちらが盛り上がっていてどちらが沈んでいるのか、次第にわからなくなってしまいます。白い色は惑いをさらに強調し、まるで迷路を楽しむかのようにこの作品を眺めることができます。

なお、塚本氏はもう1点作品を展示しています。こちらは白い縦線とはまた違う画面になっています。ぜひご覧ください。

出羽由紘《はな》

出羽由紘《はな》

出羽由紘氏の油彩画です。クリーム色を基調とした画面は、柔和な印象を与え、画面からはほのかな香りが漂ってきそうです。遠くから眺めてるとつるつるとした画面ですが、近づいてみると、手作業による重厚な塗りの跡が見てとれます。

これは水生植物のようですが、なんの花なのでしょうか。近くに咲いているのでしょうか。そのようなことを考えながら、この作品を見てみるのも楽しいものです。

出羽未典《みつけないで(ゼリービーンズ)》

出羽未典《みつけないで(ゼリービーンズ)》

《みつけないで(ゼリービーンズ)》拡大図1     《みつけないで(ゼリービーンズ)》拡大図2

出羽未典氏の油彩画です。ゼリービーンズはそら豆のような形をしたお菓子です。ポップなこの食べ物のイメージそのままに、画面はとてもカラフルです。その中で一つだけ、人が描かれています。膝を抱え背中を丸めてうずくまるその姿は、ゼリービーンズの形にそっくりで興味深いものです。

タイトルには反しますが、これらの姿を見つけてみてください。

阿部静《101010》

阿部静《101010》

《101010》拡大図

阿部氏のインスタレーションです。色を塗った卵の殻を並べ、蝋で固めたものです。ゼリービーンズの後でこの作品を見ると、赤、黄色、緑の卵の殻が、なにか別の食べ物のようにも思えてきて、それらが整然と並んでいる姿はとてもインパクトが大きいです。

そしてこの他にも、卵の殻を使った作品がいくつも展示されています。どのような姿になっているのか、ぜひご覧ください。

 

タイの写真パネル

青梅アート・ジャム活動紹介写真

また、青梅アート・ジャムの活動の様子が、パネルによって紹介されています。

ここに登場するものの他にも、まだ数多くの作品が展示されています。さまざまなジャンルの作品が混ぜ合わさった芸術のごった煮、青梅アート・ジャムをご覧に、ぜひお越しください。

問い合わせ

教育部文化課美術館管理係
電話/0428-24-1195